こんにちは、なおすけです。
前回の日記から3ヵ月が経ちましたがいかがお過ごしでしょうか。



●エルドレイン の王権 発売!!

エルドレインの王権が発売されましたね!
ショーケース枠なる美しい装丁のカードと、童話を題材にしたメルヘンな世界観がとても魅力的なセットですね。
カードの効果も魅力的なものが多いです。
「むかしむかし」はゲームの初めにキャストすることをコスト軽減の条件とするテキストがこれまでにない新しいもので、今後各色シリーズ化したら面白くなりそうです。ピッチスペル然り、たとえ一定条件下でもコストゼロにできるものは使い方次第で大きく化けるので発売前から目をつけるべきカードです。
「出来事」カードも面白いです。一枚のカードで複数効果と複数コストがあるのはキッカーや分割カードに通ずる仕組みですね。軽くも重くも扱えるので、初手に引いたときに他のカードが軽めや重めに偏っててもキープ基準を満たしやすくなり、マリガンを減らす作用があります。除去と生物の組み合わせもよく、非生物ばかりのコントロールデッキと対戦しても生物として腐らず使い切ることができます。また、デッキを60枚にまとめるにあたって、除去や生物のスロット調整に重宝します。さらに、両方のモードを使うことができるため1枚のカードでアドバンテージを取ることができ、分割払いOKという親切仕様です。
魅力的なカードはたくさんですが、一番影響を与えたのは間違いなく「王冠泥棒、オーコ」でしょう。スタンダードでもつい先日のGP名古屋でトップ8中7人がオーコ使用という異常事態となりました。



●エルドレイン発売後のレガシーそしてマーベリック

ではいよいよ本題に入り、エルドレイン発売後のレガシー もといマーベリックの話をしようと思います。
レンと六番、疫病を仕組むものがタフ1を環境から排除して以来、これらを使用するデッキにマーベリックは水を開けられてきました。レンを打ち破るべく、マーベリックにはタフ2以上の生物が求められてきました。ルーンの母はすでにルーンの与え手に入れ替わりつつあります。そして今回エルドレインでは新たに、タフ2のマナクリである金のガチョウを手に入れました。後述しますが、自分はこのカードをうまく運用することによりレンへの対応が改善し、ロングゲームが強化されると考えています。海外勢の一部はQuesting Beastを試しているようです。
一方、周りのデッキを見渡してみましょう。RUGデルバーはオーコを手に入れ、稲妻で対処しづらい生物やメインで対処できないアーティファクトに対応できるようになりました。BGデプスはむかしむかしを手に入れ、初手の安定性を確保しました。そして新たに、レンやオーコ、ジェイスなどのPWを大量に積み込んで氷雪基本地形とアーカムの天測儀でバックアップする4cコントロールが増えてきました。



●マーベリックを使ってどう渡り合ってゆく?
①BGデプス戦 ②RUGデルバー戦 ③4cコントロール戦

①BGデプス戦
BGデプス戦は初手の安定性が改善した程度なのでいままでとほとんど変わらないでしょう。囲い剣鍬不毛幽霊街トロフィーカラカス飛行&プロテクションと、守りを複数張り巡らせ、準備が整ったら騎士ですみやかに終わらせることを目指しましょう。

②RUGデルバー戦
RUGデルバー戦は戦略自体がすっかり変わっているのでゲームプランに注意が必要です。以前はマーベリックをは1t教主2tサリア不毛からタフ4以上の騎士を着地させる、RUGデルバーは稲妻もみ消し不毛しながらデルバータルモで殴りまくってチキンレースを走りきる、そんなゲーム展開でした。マーベリックの以前の動きはレン1枚で封殺され、一方RUGデルバーはボードコントロールに優れるレンを守るためにタルモは殴らず壁に徹するコントロールの動きをするようになりました。そこにオーコが加わることでコントロールの動きはさらに顕著になりました。ライフにたくさん余裕があっても盤面はタルモとレンとオーコで盤面作られて実質負け、という終局のしかたが多いのです。こういった状況から見えてくるRUGデルバーに対してすべきプレイングとそれを叶える構築のポイントがあります。

*プレイングのポイント
a. 最序盤はマナクリとマザー基本地形の展開に注力し4マナを確保する。
b. 手札にレンがないことを確認するまで不毛を安易に切らず、極力立たせておく。
c. PWの除去が生物よりも優先、生物には極力剣鍬の方を当て、衰微と黒マナはPW除去のために温存。

*構築のポイント(プレイングのa.b.c.とリンクしてます)
a. レンに影響されず展開できるガチョウ、与え手の採用。ガチョウと好相性の森知恵2枚採用。PWを守る都合ライフの減りが遅くなったので森知恵はサイドアウトしない。
b. 不毛使用開始は中盤以降のため、色マナ安定のため3枚に減。
c. 衰微の安定確保、3枚採用。除去が7〜8枚となるようにする。

注1: ガチョウは2枚程度が採用限度と思います。2体並ぶと食物補充が非常にしづらかったです。マベもオーコ採用すればあるいは、、?
注2: オーコの影響で装備品の信頼度が下がっています。石鍛冶枠を信頼度の高い除去に回すのが良いでしょう。

③4cコントロール戦
従来の4cコントロールと異なり、氷雪基本地形から展開してくるので不毛が刺さりません。さらにアーカムの天測儀で色マナを安定させ、レン、オーコ、ジェイスなどの優秀なPWを横並びさせ、トロフィー衰微コラコマプッシュ瞬唱でこれをバックアップします。これと渡り合うにはマナベースとPWを崩す必要があります。
*プレイング・構築のポイント
a. 幽霊街の採用。最序盤では使わず相手の基本地形が並びきったところでラムナプから連打します。島以外を順番に落としてゆきます。
b. 爆発域の採用。天測儀をまとめて割ります。月やBtBやフクロウもケアできるので活性の力もあるだけサイドインしましょう。
c. スラーンの採用。全てを無視してPWを殴れます。
d. ゴルガリの女王ヴラスカの採用。複数のPWを処理できます。

注1: 聖域の僧院長、1指定で固定ですがこのマッチ強いと見せかけて微妙です。先手の場合はドロソ封じて強いですが、後手はドロソ使い切ってることが多く、除去は2マナ以上に寄っているためすぐ死んでしまいます。後手は思考囲いと入れ替えて手札のPWを減らしましょう。


●●NEW!!●● サイドインアウト
ポイント
マナ縛りされないマッチでは土地を1枚アウトするのが良いでしょう。
対非墓地コンボ: テンポロスが大きいボジューカ
対墓地コンボ: 基本地形か不毛のどちらか不要な方
対コントロール: 更地になりやすいのでクレイドル

①BGデプス
アウト9: ガドック1、 サリア3 、ウーズ1、僧院長1、スラーン1、衰微1、ボジューカ1
イン9: サージカル2、剣鍬1、囲い3、夏の帳1、活性の力1、疫病を仕組むもの1

ガドックサリアで減速しないのでアウト、開墾者のサイズは騎士で無視できるので墓地系アウト。Decayではコンボ妨害出来ないためアウト。
秋葉を仕組むものは大体人間指定。ボブの継戦能力と森を護る者の被覆を防ぎます。基本は後出しです。囲いは輪作の突然死や衰微での騎士除去を防ぎ、相手の囲いで落とさせる避雷針にもなります。活性の力はコストゼロで撃てるのでテンポ満点な上、モックスプラスアルファ(森知恵、針)を落とせてアドが取れます。

②RUGデルバー
アウト5: ガドック1、 サリア3 、クァーサル1、
イン5: 剣鍬1、僧院長1、疫病を仕組むもの1、窒息2(4cデルバーなら窒息1夏の帳1)
以前はサリアはアウトしなかった(サリアが出ているともみ消しが構えにくくなる)ですが、レンが出たときに手札がタフ1で固まってる事態を防ぐためにアウトします。
インは追加の除去とタフ2のヘイト、PWやネメシスの返し用に窒息2、4cデルバーならWillだけでなく衰微があるので窒息の代わりに夏の帳1
このマッチのポイントはPWを出されたときに即座に処理することです。ライフに余裕があるのにデルバーになんとなく衰微を当てるのは気をつけてください。PWを処理してガチョウをうまく使えば3点クロックを無視できるようになります。

③4cコントロール
アウト8(9): ガドック1、 サリア3 、剣鍬3、クレイドル1、(後手は僧院長1)
イン8(10): 疫病を仕組むもの1、夏の帳1、窒息2、活性の力1、ヴラスカ2、僧院長1(後手は僧院長の代わりに囲い3)
意外かも知れませんがコントロール戦ではサリアはアウトします。着実に1マナずつ伸ばしてくるためすぐにサリアの支配下を抜けてしまい、かつレンや疫病を仕組むものなどの全除去で流れやすくディスアドの温床となってしまうためです。
生物はほぼcip能力持ちで出たときすでに仕事を終えてるので剣鍬は全抜きしましょう。自分は衰微3トロフィー2なのでタルモ型でも全抜きですが、トロフィーなしで衰微のみならタルモのために剣鍬2残していいかもです。フクロウや蛇は疫病を仕組むものを後出ししてまとめて流しましょう。活性の力は爆発域のほかにキャントリップ付の天測儀を無理なく処理できるカードです。突然月やBtBを貼られても安心ですしね。
後手は僧院長2を抜いて囲い3を入れることで61枚土地22枚になります。コントロール戦ではどうせ土地がたくさん並ぶ長期戦になりますよね。そんなとき、土地に対するスペルの割合を増やしマスカンを連打しやすくするのも戦略のひとつなのでご参考ください。僧院長を囲いに入れ替える理由は上で触れたので省略します。


さいごに、マーベリックの参考デッキリストです。
MO 5-0 含RUGデルバー2戦2勝
晴れる屋レガシー 5-0 含4cコン2戦2勝

Creatures:23
2 Gilded Goose ⭐︎
4 Giver of Runes ⭐︎
2 Noble Hierarch
1 Gaddock Teeg
1 Qasali Pridemage
1 Scavenging Ooze
1 Scryb Ranger
3 Thalia, Guardian of Thraben
4 Knight of the Reliquary
1 Plague Engineer
1 Ramunap Excavator
1 Sanctum Prelate
1 Thrun, the Last Troll ⭐︎

Spells:14
4 Green Sun’s Zenith
3 Swords to Plowshares
3 Abrupt Decay ⭐︎
2 Assassin’s Trophy
2 Sylvan Library

Lands:23
1 Dryad Arbor
2 Bayou
1 Blast Zone ⭐︎
1 Bojuka Bog
2 Forest
1 Gaea’s Cradle
1 Ghost Quarter ⭐︎
1 Horizon Canopy
1 Karakas
1 Plains
2 Savannah
1 Scrubland
2 Verdant Catacombs
2 Wasteland
4 Windswept Heath

Sideboard:15
1 Faerie Macabre
1 Plague Engineer
1 Sanctum Prelate
2 Surgical Extraction
1 Swords to Plowshares
3 Thoughtseize
1 Veil of Summer
2 Choke
1 Force of Vigor
2 Vraska, Golgari Queen ⭐︎

試行回数がまだ少ないので最適な構築ではないでしょうが、何かの参考になれば幸いです。

●お気持ち表明
強いカードが出ると禁止禁止と言ってしまう人がいますが自分は安易に禁止にしろとは思いません。なぜなら禁止にしろと言うことは思考放棄して負けを認めた瞬間だからです。もちろんスタンダードみたいに限られたプールのなかでは対処できずに禁止にせざるを得ないこともあるでしょう。でもレガシーはそうじゃない。25年分のカードプールがある。
一枚でかんたんに勝ちを拾えるカードを使われるのは大嫌いだし、それを使って得意げに勝率○○%とか板とか宣ってしまったりすることも嫌いです。
大嫌いだから負けを認めたくない。大嫌いだから安易な禁止で勝ち逃げは許したくない。
自分のデッキで完膚なきまでに叩き潰したいじゃないですか。
コマが禁止になったときも、死儀礼が禁止になったときも、実際なってしまうと感じるのは虚しさだけです。
せっかく必死に対策考えていたそれまでのすべての時間が台無しになるんですから。
だから、嫌いなカードは自分のデッキで追い返しませんか?

コメント

nophoto
さに
2019年11月11日19:50

始めまして。
是非マーベリックを始めようと思い記事を探していて非常に参考になったのでコメントさせて頂きます。

一つ気になっているのですがネメシスはどういう風に対策されていますか?
(採決が手っ取り早そうですがないと触れないのでは?と思いまして)

またエルドラージストンピィの対策(プレイングで)
があれば教えて頂きたいです。

なおすけ まべ太郎
2019年11月12日1:47

さにさん>
はじめまして(^^)
記事のとおりRUGデルバーによって厳しい状況ですが、
それ以外には結構がんばれるデッキです。

RUGデルバーのネメシスは、疫病を仕組むものによりデッキに0〜2枚に減ってます。
自分も黒タッチで疫病を仕組むもので対策しています。
純正緑白の場合は採決か、なければ触れないので割り切って無視します。
方法はいくつかあります。殴るときはルーンの母や青赤剣でプロテクション青で無視。殴られるときはウーズやガチョウのライフゲインで無視。大きな聖遺の騎士を立たせることでネメシスをブロッカーに回さなきゃいけない状況に追いこむ、といった方法で無視できます。
エルドラージ(ストンピィ型)戦はマーベリックが優位になることが多いです。
聖遺の騎士をとにかく早期着地させ、ラムナプの採掘者と合わせて相手の土地が切れるまで不毛ハメすることを目指します。割るべき土地の優先順はエルドラージの寺院→裏切り者の都→古の墳墓→ウギンの目です。

nophoto
さに
2019年11月13日19:12

なおすけさん
ご返答ありがとうございます。
やはりRUGデルバー(と言うよりレン6)はきついんですね…… サリア おばさん アーバー等タフ1が焼かれ続けてかなりしんどいのはデッキを組む前から何となく想像できます……(;´A`)

今は純緑白予定なので採決(orサイズで無視)を使用してみます

もう一つ質問いいでしょうか?
相性はきついと思いますがANTやスニークショーにはどのように対策をしていますか?
リストを見ると囲い→サージカルで抜くことは出来そうですが 走られたら割りきるしかないですかね?

なおすけ まべ太郎
2019年11月13日20:44

それなりにキツイですがリアニやベルチャーより遅いので、多少は勝ち筋が残ります。それでも相手の2〜3ターン目にはキル想定です。
メイン戦は、相手のリストを覚え、早い段階でコンボと見分け対策にたどり着くかです。例えば「定業」はコンボの判断基準になるでしょう。自分はもっとオカルトな方法も含めて判断してますが割愛します。あとは必要な対策を最速で集めてそれを着地させます。ゴールは、ANT: サリア、ゼニスX=2→ガドックが主で、スニークショー:全知エムラは対処できませんがサリア、ガドック、手札に聖遺の騎士を構える→カラカスがゴールです。これが手札にあればラッキーwinに繋がりますが、大抵ないのでマナ加速と森の知恵などの追加ドローで全力でかき集めます。メイン取れなくてもサイドから相性改善するので気にしないで下さい。
サイド戦も上記生物につなげるのがゴールですが注意が2つあります。ひとつはルーンの母は抜かないこと、サイド後は相手がヘイトベアを除去してきます。ふたつは相手キルターンを意識したキープ判断をすること、たとえば、自分が先手ならサリアを設置できる確率はグッとあがりますが後手だとサリアが着地する前に2キルされるリスクがあがります。後手の場合、より速く動ける手札が必要となります。その考えに基づくと重要になるのは、0ターン目に撃てるサージカルやフェアリーの忌み者、1ターン目に撃てる思考囲い、夏の帳、輪作(からのカラカス、ボジューカ)、オアリムの詠唱といった軽い対策です。また、ショーテルに限っては、自分もカードを出せるので手札に構えておけば良い聖遺の騎士やカラカス、場合によっては秋の騎士や忘却の輪もこの速い対策に加えられます。

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